なんとなく哀愁を

大阪で哀愁を拾い集めています。

大阪日本橋「中川ムセン」と「マトウ家具」

大阪日本橋は電化製品の街、家具の街として長らく親しまれてきた。

 

かつて大小さまざまな規模の電気屋と、同じく数多の家具屋が軒を連ね盛況していた。今では電気屋は競争の波にのまれその数を減らし、家具屋に至ってはほぼ壊滅状態と化した現在。もはや電化製品の街でも家具の街でもなくなってしまっているのだが、かつての街の面影は今も確かに残っている。

 

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色あせてたたずむ昔の屋号。「マトウ家具」も「中川ムセン」も今はもう存在しない。

 

調べてみると両店とも2000年台初頭に廃業しており、廃業後少なくとも15年以上この看板は放置されていることになる。ビルには現在無関係のテナントが入っているが、看板を撤去しないのは費用が嵩むからだろうか。

 

当初設置するのも金がかかったであろう、巨大で立派なこの看板。街の繁栄と衰退が、そしてその無情さがここに刻まれているような気がして、なんとなく物悲しい気持ちにさせられる。