なんとなく哀愁を

大阪で哀愁を拾い集めています。

レトロ物件「東谷町ビル」その3

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ビル入口の階段を降りると駅のホームへと続く道に繋がるのだが、その途中で小さな商店街に突き当たる。 店の屋号がズラリと並ぶ一覧表。名前がどれもレトロチックで味わい深い。おそらく平成以前から営業している店舗が多いのだろう。所々歯抜けになっているところは空き店舗だろうか。色んな意味で時代の流れを感じさせられる。

 

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営業している店舗もちらほら見られたが、シャッターに囲まれて辺りは静寂に包まれていた。閉まっている店はもう営業していないのだろうか。はたまた単純に訪れた時間帯が悪かっただけなのか。

 

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店の看板を観察する。この辺りの看板も、くり抜いたプラスチックの文字をアクリル板に貼っつける、古いタイプだ。店主が長い間愛着を持って設置していることが伺える。 豪快さがありながらも読み易い形に整えられた楷書体。味にうるさい大将がせっせとキッチンを切り盛りしている様子が目に浮かぶ。

 

今回は軽く散策するだけでその場を後にしてしまったが、開店している店舗が多いであろうお昼時に、また機会があれば訪ねてみたい。平成を跨いで脈々と続く昭和の足跡。老朽化は避けられないだろうが、来たる新たな時代もこの風情が残っていることを願いたい。